過不足のない生活と迷い

「私は今しか分からない。夫がいて、7時間働けるようになって、趣味もあって満たされている。そこに子供が欲しいと思えるか分からない。もし、夫が子供が欲しいと思ったら言ってみて」

数日前に私は同じ布団に入っている夫にそう伝えた。

 

そしてついこの前も布団の中で夫に聞いた。

「夫は今の生活をどう思う?って言われても言葉にできないよね。一緒に暮らしていて、ひとり時間を大切にしているけれど、少し寂しいとか、逆に私に絡まれて少ししんどくなっていない?

家事が少し負担だなとか…要するに最近どうですかって、なんか職場の定期面接みたいなこと聞いてるんだけど」

夫は「別に」とだけ答えた。

「私は今の生活が過不足なくちょうど良くて、本当にそこに子供っていうものが加わることが分からないの。

無理に焦る必要もないと思っているし、子供がいないまま時が過ぎても、後悔はしないと思うんだ。子供を作る選択を選ばずにきたってことで納得すると思うから。」

夫は静かに聞いてくれる。

「俺も分からない」「俺もそう」

夫がそう言うときは私に流されて同意しているわけではなく、本当に同じような気持ちなんだと知っている。

 

私たちは良いことに満たされ、ふたりでいることが居心地がいいんだ。

それがずっと続くかは分からない。今を見つめていくことしかできない。

ほんの少しの迷いを背負いながら。